奥多摩の奈良倉山・鶴寝山はとても静かな山
今回は9月の中旬に奥多摩の「奈良倉山・鶴寝山」へ行ってきました。奈良倉山へのバスでのアクセスは、土曜・日曜に限られ、しかも最寄り駅のJR上野原駅からバスで1時間以上かかるため、なかなか行く機会がありませんでした。今回、友人と山行する機会がありましたのでご紹介します。
目次
奈良倉山の登山口までのアクセス
奈良倉山へ行く場合の最寄り駅は、JR中央線の上野原駅になります。上野原駅から8:50発の鶴峠行のバスに乗り、終点の鶴峠までは所要時間1時間7分、料金は1,060円です。ちなみに、下山口の小菅の湯から上野原駅行のバスは、15:48が終バスで上野原駅到着は17:10、所要時間1時間22分、料金は1,180円です。
15:48の終バスに間に合わなかった場合は、小菅の湯17:35発奥多摩駅行(到着18:35 料金1,000円)となります。計画するときは、15:48のバスに余裕で乗れるよう計画しましょう。今回の山行でも、大マテイ山まで行くとバスに間に合わないおそれがあるため、「山沢入りのヌタ(分岐)」から栃の巨木のコースへショートカットして小菅の湯に降りました。メンバーの脚の速さを計算に入れてコース取りすると良いと思います。
さて、上野原駅を出発したバスは、山道といくつもの集落を通って進んでいきました。登山口までの道は狭いものですが、今回のバスは特に凄かった。こんな狭い道をバスが通るんかい!というような狭い路地を通って行きます。バス路線がいくつもの集落を経由するためでしょう、バスが通るとは思えない、集落のとても狭い路地を通り抜けていきます。バスの運転手の技量に敬服です。
そんなこんなで、1時間を過ぎてやっと目的地の鶴峠に到着しました。バス停で衣服等の調整を行いトイレを済ませます。バス停には簡易トイレが設置されていますが、男性用が3つ?と女性用が1つ?ととてもアンバランスな気がします。
鶴峠から奈良倉山へ
登山口から奈良倉山までは若干急登になりますが、ジグザグと登っていくと1時間半ほどで奈良倉山(標高1349m)に到着します。標識はしっかりしているので迷うことは無いと思います。標識を見ると、ところどころで至大菩薩峠の表示を見かけました。奈良倉山は、三頭山と大菩薩峠の間にある山なんだと位置的にイメージできます。
登山道は全体的に落ち葉に覆われていて、雨の後のせいかもしれませんが、全体的に湿っている感じで、キノコがにょきにょきところかまわず生えています。誰も採らないので毒キノコなのでしょうか。路は樹々に覆われていて日中でもなお暗いという感じです。それはカメラで写真を撮るとオートでフラッシュが光るのでも分かります。また、樹越しに明るい方を見ると緑が映えてまるで深緑のように美しい景色です。
奈良倉山頂上で、お昼近くになったので昼休憩をしました。奈良倉山は「秀麗富嶽十二景」の山の1つに指定されている山で、天気が良ければ富士山がバーンと見えるはずでしたが、当日はもやがかかっていて姿かたちもありませんでした。また、帰りのバスの時間が気になるため、昼休憩は30分で切り上げて松姫峠・鶴寝山を目指して出発です。
松姫峠から鶴寝山を巻いて山沢入りのヌタ(小菅の湯方面への分岐)へ
奈良倉山を出発して50分ほどで開けた道に出ました。松姫峠です。松姫峠まではバスを使っても来れるようです。ここでトイレ休憩して、鶴寝山に向かいます。鶴寝山にも登る予定でしたが、コースタイムが予定よりもかかっているため、頂上は踏まず巻いて「山沢入りのヌタ」に向かいました。
「ヌタ?」について調べてみました。ヌタ=ぬた場というのは、イノシシやシカなどの野生動物が、体に付いたダニなどの寄生虫を取り除いたり、体を冷やすために泥を浴びる場所のことらしいです。泥を体に塗りたくって乾いた後に寄生虫もろとも体から剥がして除去するためのものらしいです。言われてみると、登山道全体が湿っていて、そこかしこに水溜りがありそうな場所でした。
山沢入りのヌタから20分ほど行くと、見どころの「栃の巨木」が現れました。ものすごい迫力で、今回の山行の見どころの一つです。普通の巨木を下から見上げることはよくありますが、この栃の巨木は上から見下ろすことができて、人の大きさと比べると樹の大きさがよく分かります。斜面に生えているのですが、台風などで倒れないで欲しいと思います。
ワサビ田を通って小菅の湯へ下山
栃の巨木を過ぎてから谷筋を進みます。倒木が多くなり山容が怪しい雰囲気になり、少し緊張しながら山を下ります。ここらへんで帰りのバス時間が気になり、少しピッチが上がりました。15:48発の上野原駅駅行のバスを乗り過ごすと、約2時間弱待って奥多摩駅行のバスになります。上野原駅着と奥多摩駅着とでは当然帰宅時間がかなり遅くなりますから重大な問題です。
今回の山行では殆ど他の人と出会わなかったのですが、唯一キノコ採りの人とすれ違いました。籠を見せてもらうと大きな舞茸が入ってました。スーパーで売っている養殖のものと比べて色が薄い黄色でした。でも、きっと香りも味も絶品なんだろうなと想像できました。なにせ、舞をするほど嬉しいと言われるキノコ、舞茸ですから。
下山途中、毒キノコのカエンダケを見つけました、如何にも毒キノコ然としていて食べる人はいないと思います。触るだけでも皮膚がただれると噂されていますが実例は無いそうです。まぁ、気持ち悪いので触りたくもないですが・・・。
しばらく谷筋を下るとワサビ田が見え、下山口までもうすぐだなと思わせます。ワサビ田を過ぎると間もなく広い林道に出ました。しかし、これが曲者で、とてもよく滑るのです。路は濡れているのですが、それほど急斜面でもないので油断していると、滑ります。同行している友人が滑って転び腰を打ちましたので注意が必要です。下山間際で滑って怪我をしたのでは笑い話になりません。
滑るのに注意しつつ、急ぎ足でバス停を目指し、小菅の湯15:48発のバスになんとかギリギリ間に合い、車中の人となりました。結構歩いたので程よい疲労感でバスで居眠りしている間に上野原駅に到着し、無事に家に帰ることができました。
コースマップ
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