リタイア後のアルコール摂取量と健康寿命

お酒をたしなまれる方は、過度の飲酒が健康に良くないことは十分に認識している事でしょう。しかし、飲酒が習慣になっておられる方にとって、アルコール摂取量を適量に抑えるのは難しいものです。

本記事では、適量と言われるアルコール摂取量はどのくらいなのか、その根拠データを示してご紹介いたします。

リタイア後の過度の飲酒は健康寿命に密接に関わる

皆さんが認識されているように、過度の飲酒は健康寿命に関わる病気のリスク因子となり得ます。お酒をたしなまれる方は、定年退職して会社に行く必要がなくなると、明るい時間から飲み始め、飲酒量が増えそうなことは容易に想像できます。

会社勤めの間は、翌日のことを考えて酒量を一定量に抑えていたものが、明日会社に行く必要が無いとなると、酒量に歯止めが利かなくなり過度の飲酒になってしまいがちです。毎日することがないから酒を飲む、こうした酒の飲み方をすると体をむしばむ結果となります。

また、不幸にして伴侶に先立たれた場合は更に悲惨です。妻を亡くしてさびしいから酒を飲む、あっという間に身体を壊しそうです。妻を亡くした男性は、余命が短くなる可能性が30%も高いとも言われています。

リタイア後に健康で過ごせる時間をできるだけ長く維持するために、飲酒量の抑制、節酒に意識して取り組む必要がありそうです。

健康寿命に影響しないアルコール摂取の適量は純アルコール換算で20g

では、飲酒の適量とはどれくらいなのでしょうか。

厚生労働省によると、「節度ある適度な飲酒量」は、1日平均の純アルコール摂取量が約20g程度であるとされています。また、「生活習慣病のリスクを高める飲酒量」は、1日当たりの純アルコール摂取量が男性で40g以上、女性で20g以上とされています。

純アルコール量の計算式は
純アルコール量(g)=酒の量(mL) × 度数または% / 100 × 比重 です。計算例を示すと、
 ビール500mlの純アルコール量=500ml X 5% X 0.8 = 20g
 日本酒一合(180ml)の純アルコール量=180ml X 14度/100 X 0.8 ≒20g
 焼酎100mlの純アルコール量=100ml X 25度/100 X 0.8 = 20g
ということになります。

お酒をたしなまれる方にとって「節度ある適度な飲酒量」は想定しているよりも少ないのではないでしょうか?適量が純アルコール20gという根拠は、厚生労働省のeーヘルスネットのサイトにあります。こちらです

上図のように総死亡の折れ線でみると、男女とも1日平均23g未満で最もリスクが低くなっています。また、欧米でも飲酒量と総死亡について関係を示すデータが存在します。下のグラフは、一日の平均アルコール消費量と相対リスクをグラフ化したものです。これを見ると男女とも1日平均19gまでの飲酒者の死亡のリスクは非飲酒者(アルコール消費量0g)よりも低くなっています。

上記の3つのグラフは、厚生労働省のeーヘルスネットのサイトからの引用です。

私の場合は、晩酌に第3のビール(350ml缶)を一本と日本酒を一合~二合くらい頂いています。純アルコール量に換算すると、34g~54gになります。これは本気で節酒に取り組む必要がありそうです。


ここまで読んでいただき、どうも有難うございました。

是非、また、当ブログを読んでいただきますよう、よろしくお願いします。

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