雪山のテント泊で覚えておきたい、ちょっとした知識

翌朝、雪に埋もれていたテント

積雪期のテント泊では、冬ならではの装備が必要になります。アイゼンやピッケル、ワカンは当然ですが、そのほかにも必要なものがあります。本記事では、冬山でのテント泊を愛する私の経験に基づいて、冬のテント泊に必要な備品や、あれば便利なものをご紹介いたします。

目次

積雪期のテント泊に携行すべき装備:スコップは必須、テントシューズを持っていると快適

テント場について、テントを設営する前に設置場所の整地といいますか、雪上の土台を作る必要があります。そのため、軽量・コンパクトな折り畳み式の登山用スコップを携行する必要があります。3~5人ほどのパーティーでしたら、スコップを1つ、共同装備として持って行きましょう。テント場の設営だけでなく、万が一ビバークしなければならないときに、雪洞を掘るためにもスコップが必要です。無雪期の山行を主にしている方は、スコップなんか無用の長物じゃないの?とお思いでしょうが、要ります!

次に、テントの床面には夏場と同様に銀マットを敷きますが、銀マットは夏場よりも厚めの物か、無ければ枚数を重ねて地面(雪面)からの冷気をできるだけ断熱するようにします。そしてテントマットの上に、各自でインフレーターマットを敷いて座りますが、足が冷えるのでテントシューズを持って行くと快適です。私は初めは持っていませんでしたが、何度か経験するうちに購入し、結果とても満足しています。まだ持っていない方は早めに買われた方が間違いなく良いです。また、テントシューズの正しい使い方ではありませんが、テントから外に出て用を足すときに、登山靴を履かずに済むので楽です。なお、外に出る時にテントシューズの上にシューズカバーを履くと汚れず・滑らず・完璧です。

テント接地面は中央部をやや高く整地して、テントの張り綱は竹をクロスにした竹ペグで固定する

テント場についたら、まず、忘れずにアイゼンを外してピッケルと一緒にひとかたまりにしておきます。その理由は、うっかりアイゼンでテントを踏んでしまい穴をあけてしまっては大変だからです。そのあと、スコップを使って接地面を整備するのですが、ここで一つ注意が必要です。それは、接地面の中央部に雪を集めて、中央部をやや高く整地することです。その理由は、人の出入り等でテント内に持ち込まれた雪が溶けてテントの中央に水溜りができることを防ぐためです。テント内で溶けた雪の水が、最悪でもテントの隅に流れていくようにするわけです。

このようにして整地が済んだら、テントを設営しますが、張り綱は竹を十字にした竹ペグを使ってペグダウンします。十字にした竹を雪に埋め込んで張り綱の強度を確保します。竹ペグは売っていないと思いますので、ホームセンタで竹を購入して必要な数を自作します。参考までに、写真を載せておきます。なお、竹ペグをテント場に放置していくキャンパーがいるようですが、必ず持ち帰りましょう。

竹ペグの例 長さ約18cm

水は現地で調達 水場がない場合は雪を溶かして煮沸して作る

夏場ならテント場の水場から水を調達すればよいですが、冬場はそうはいかない場合もあります。その場合は、比較的きれいな雪を溶かしてそれを煮沸して使います。私も最初は抵抗がありましたが、慣れればなんてことはありません。きれいな雪をストックしておくために、大きめのビニール袋を持って行くと良いでしょう。スコップで雪を詰めてテントの出入り口の外に置いておき、都度そこから雪をすくってコッヘルで溶かして水を作ります。しかし、いくらきれいな雪でも多少のゴミが混じっているので、100円ショップで売っている茶こしを持っていくとゴミをすくうのに便利です。また、沸かしたお湯をポットに入れるために漏斗があると便利です。雪を溶かして水を調達することは、非日常の体験を味わうことができますね。

その他の知識としては、濡れた手袋は寝るときにシュラフの中に入れて胸に抱いて寝ると、体温で乾きます。少なくとも、テント内に吊るしておくよりも乾きます。是非試してみてください。


ここまで読んでいただき、どうも有難うございました。

是非、また、当ブログを読んでいただきますよう、よろしくお願いします。

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