【保存版】競合動向調査の進め方 11ステップ

競合するライバル企業の研究開発の動向は、特許情報を使ってかなりの確度で推測することができます。本記事では、特許情報を使った競合動向調査の具体的な進め方やコツをご紹介しています。

競合動向調査とは他社の特許出願状況から新たな技術的動向を探るものです

そもそも「競合動向調査」とは何でしょうか?「競合動向調査」とは、一般的ではありませんが、競合他社の技術動向を調査することです。即ち、定常監視(SDI)と技術動向調査を合わせたような特許調査です。

調査対象となる競合他社(ライバル企業)に、新規事業への取り組みの兆しがないか? 新しい技術開発の兆しがないか? など、ライバル会社の動向を特許情報から探ろうというわけです。

例えば、特定の技術についての出願件数が近年増加傾向にないか? 発明者数が増えていないか? 特許出願件数を特許分類別にカウントして、占有率が大きくなっている特許分類は何か? これらについては、公報を読まなくても書誌事項を集計・分析することで把握することができます。

一方、公報を査読することによって、技術の細かな変更の兆しを把握することができます。基本方式に係る採用技術の変更がないか? 新規な技術に取り組んで切る兆候が見られないか? 新製品を出す兆候が見られないか? など、より詳細な情報を入手することができます。

機械系の特許の場合は、商品化が近いと実施例の図が具体的になり、かつ、複数の出願に同じ図が使われる傾向があります。そのため、実施例の図を見ると、商品化が近いことが予測できることもあります。

競合動向調査の進め方 11ステップ

競合動向調査の依頼があった場合、以下の手順で行います。技術動向調査の手順とほぼ同じです。

1.調査依頼者から、特許調査の目的についてヒアリングします。この段階では、調査依頼者が考えている調査目的がぼんやりしていることが間々あり得ます。ディスカッションを通して調査目的をできるだけ具体的なものに落とし込むようにし、できれば最終的な成果のイメージを共有することができると良いでしょう。

2.調査目的とともに、「得られた調査結果をどのように使う予定なのか」を、ヒアリングで確認しておきます。例えば「○月の下旬に担当役員に報告する際に使用する。」とか、「中期計画を策定する際に使用する。」とか、「出願戦略を策定する際に使用する。」などが考えられます。調査結果がどのように用いられるかによって、調査結果のまとめ方や提言内容に影響するからです。

3.次に、ヒアリング結果に基づいて予備的な調査を行います。これは、本格的な調査に着手する前に調査ボリュームの大きさを把握し、調査に要する工数の見積もり、提示する納期を決めるために必要です。

4.続いて調査計画書を作成します。これは依頼者に提示して調査内容に齟齬がないか確認してもらうためです。調査計画書には、調査目的、調査項目、納期などを明記します。調査テーマが大きい場合や調査期間が長期になる場合には、最終報告の前に中間報告の日を定めることをお勧めします。

5.依頼者に調査計画書を提示し、調査内容や納期について合意を得た後に調査に着手します。その際に調査項目の追加要求があるかもしれません。

6.調査ではケースバイケースですが、全体の技術動向を調査して概要を把握した後に、一段掘り下げて詳細の技術動向を調査するのがオーソドックスだと思います。いきなり細部に切り込んでも、全体の中でどういう位置づけなのかが不明になります。したがって、「全体」=>「詳細」の流れとなるように考えます。

7.調査報告書の作成に当たっては、報告の流れが分かりやすいように、まず、目次を作り、その目次に添って調査結果を当て嵌めていきます。報告書の雛形を作っておくと役に立ちます。

8.報告書はパワーポイントを使う場合が多いと思いますが、各スライドで「言いたいことは何なのか?」を必ず明記します。表やグラフを貼りつけるだけでは不十分です。この表やグラフから何が言えるのか、各スライドに必ずコメントを明記します。

9.調査結果を全て報告書の本編に載せる必要はありません。あれもこれもと調べたことを全て報告書に入れると報告の流れが悪くなります。報告の流れを分かりにくくするおそれがあるスライドは、後ろの方に「Appendix」として添付すると良いです。こうしておくと質問への応答で使えることもあります。

10.報告書の最後は、依頼元への「提言」という形で終わります。「提言」があると「調査の結果、こうでした」で終わる調査報告書と比べると雲泥の差があります。

11.競合動向調査は、ライバル企業の動向を把握するために、例えば半年に1回程度継続的に行い、特許調査で得られた兆しの情報が果たして「当たっている」のか、振り返って評価すると、特許分析能力の向上に役立ちます。


ここまで読んでいただき、どうも有難うございました。

是非、また、当ブログを読んでいただきますよう、よろしくお願いします。

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