【保存版】パテントマップガイダンス(PMGS)の使い方-キーワード検索

特許を検索する場合には、適切な特許分類を選択する必要があります。仮に手慣れている技術分野であれば、よく使う特許分類が頭に入っていると思いますが、自分にとって新しい分野の特許を検索するときは、ゼロから適切な特許分類を探し出す必要があります。

方法はいくつかありますが、一つの方法としてはキーワードを使って予備検索を行い、関連する特許に付与されている特許分類を確認してその特許分類を選定する方法です。また、別な方法としてはパテントマップガイダンス(以下PMGSと略します)を使って、目的に合った特許分類を選定する方法があります。

本記事では、後者のPMGSを使った特許分類の探し方について説明しています。今回は、特にキーワードを使って特許分類を検索し、関連する特許分類を探し出す方法についてご説明します。PMGSは特許調査を行う場合に頻繁に使いますので、使い方を覚えておくことは大変有益です。

目次

キーワードを使って目的に合ったFI分類を探し出す方法

PMGSの使い方を説明するにあたって、蓄電池の充電に関するFI分類を探し出す方法を事例を使ってご紹介します。なおFI分類について補足しますと、日本の特許を調査する場合は、IPC分類よりも細かく分類しているFI分類を使用するのが良いと思います。

PMGSのページを開きます

まず、特許情報プラットフォーム J-PlatPatのサイトからPMGSのページを開きます。

特許・実用新案のプルダウンリストから特許・実用新案分類照会(PMGS)を選択します

FIハンドブックを選択してキーワード入力欄に「蓄電池*充電」と入力します

PMGSのページに遷移したら、「キーワード選択」のタブを選びます(デフォルトでは「コード照会」になっています)。次に、「検索対象」が「FI/ファセット」になっていることを確認します。そして、「表示画面」は「FIハンドブック」を選択します(デフォルトは「FI」になっています。「FIハンドブック」を選択するのがコツで、その理由は広範囲に検索を掛けるためです。

次に、いよいよ検索するキーワードを入力します。キーワードは1語でも良いのですが、ここでは「蓄電池*充電」と入力します。「*」は、半角です。この入力欄では論理和(+)や論理積(*)、括弧が使えます。

検索結果の表示を吟味して適切なFI分類を選定、上位階層の確認も忘れずに!

キーワードを入力後に「検索」ボタンをクリックすると、下図のように検索結果が表示されます。

表示されたFI分類の説明書きを参考にして検索に使う分類を吟味します。この時注意しなければならないのは、上位の階層の分類の説明を確認して適切な分類を選定することです。IPC分類やFI分類は階層構造になっています。そのため、ヒットした下位階層のFI分類の説明だけを見て適切なFI分類だと思っても、その上位階層のFI分類が無関係であることがしばしばあります。もちろん、上位階層が無関係な分類であればその下位階層のFI分類も無関係となりますので注意が必要です。

キーワードを「蓄電池+充電」と論理和にした場合

参考まで、キーワードが「蓄電池+充電」のように、論理和だった場合の検索結果を下記に示しておきます。

「簡易表示」機能からFIやFタームを探す方法

以上、キーワードを使って目的のFI分類を探す方法を説明しました。次に、キーワード検索を使わずにPMGSの「簡易表示」機能から階層を辿ってダイレクトにFIやFタームを探す方法について説明します。

PMGSのトップページで、FI/ファセット簡易表示 又は Fターム簡易表示を選択

PMGSのトップページに、「FI/ファセット簡易表示」 「Fターム簡易表示」 「IPC(最新版)簡易表示」と表示されているので、目的に合わせていずれかを選択します。

まず、目的のFI分類を探す方法を例示します。

FIセクション/広域ファセット選択のページから目的のセクションを選択

「FI/ファセット簡易表示」をクリックすると、「FIセクション/広域ファセット選択」のページに遷移します。

ここでは「Bセクション」を選んでみましょう。すると、Bセクションの「FIクラス選択」のページに遷移します。

「FIクラス選択」のページが表示されるので、各々の説明を参考にして目的のクラスを探してクリックします。すると、更に下位の階層の「サブクラス」の画面に遷移し、サブクラスを選択すると更に下位階層の「FIメイングループ/ファセット選択」画面に遷移します。

同様にしてFタームを探す場合の事例を示します。

Fターム簡易表示 から目的のFタームを探す

FI簡易表示と同様にして目的のFタームを探します。

例としてテーマグループ「5H」を選択すると「テーマコード選択」画面に遷移します。

上のように、テーマコードの説明が表示されていますので、これを参考にして目的のテーマコードを選びます。

操作マニュアル

もっと詳しい情報をお知りになりたい場合は、PMGSの操作マニュアルがありますのでご参照ください。

「特許実用新案の操作」の第3章 『 3.4 特許・実用新案分類を照会する』を参照ください。


ここまで読んでいただき、どうも有難うございました。

是非、また、当ブログを読んでいただきますよう、よろしくお願いします。

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