韓国語の特許・中国語の特許でもGoogle翻訳は十分使える
対応する日本特許が無い海外の特許を読むときに翻訳はどうなさっていますでしょうか? 本記事では、ハングルで書かれた韓国特許、中国語で書かれた特許にGoogle翻訳を使ってみて、十分に使えたことをご紹介しています。
目次
海外特許の調査は避けて通れない
特許調査という仕事では、国内特許(日本特許)だけを読めば済むというものではありません。当然のことながら、米国特許を読まなければならない状況もしばしばあります。
10年以上前は、米国特許のファミリーに対応日本特許が有ればそれを読み、無ければ翻訳ソフトを使って時間をかけて読んでました。当時の機械翻訳は精度が低くて非常に効率が悪いものでした。
私が担当している技術分野に限られるのかもしれませんが、最近では対応日本特許が無い案件も多くなってきています。明らかに日本への出願を大幅に減らしてきている米国企業も多くなりました。ジャパン・パッシングでしょうか?おそらく米国企業から見て日本市場の重要性が低下したのだと推定されます。
無効化資料調査においても、日本特許で使える資料が見つからなかったときは、米国特許や国際公開まで調査範囲を広げて無効化に使える文献を探す必要があります。
このように、海外特許を原語で読まなければならない状況がますます増えてまいりました。
海外特許を読むには Google 翻訳が便利で十分使える
先般手がけた技術動向調査で、日本特許、米国特許、韓国特許、中国特許を調査する仕事がありました。
米国特許は、明細書本文の翻訳したい部分をコピーして、Google 翻訳の左窓に貼り付けて、右の窓の翻訳文を読んでいきました。英文の翻訳は今まで何度も経験しています。それにしても、「ニューラルネットワーク」というAI翻訳システムを使っている Google 翻訳の精度は素晴らしいです。ほとんど問題なく大意が取れます。
次に韓国語特許を読む必要がありました。調査案件の半分くらいは、対応日本特許も対応米国特許もありませんでしたのでハングルで書かれた明細書を読まなければなりません。
そこで、Google 翻訳の左窓に「韓国語」と表示があるに気が付いたので、今回初めて韓国語の翻訳を使ってみました。素晴らしい出来栄えにちょっと感激しました。
続いて中国語特許を読まなければなりませんでした。やはり案件の半分くらいは中国語を読まなければなりません。
Google 翻訳の左窓には「中国語」という表示はありません。しかし「言語を検出する」と表示があるので、試しに中国語をコピペしてみました。素晴らしい出来栄えに、またまた感激してしまいました。
このように海外特許調査に Google 翻訳が十分使えることが分かりました。 Google 翻訳は無料ですし、10年前に20万円ほどで購入した翻訳ソフトの精度を思い出すと、いったい何だったんだという思いがあります。
特許検索ツールのハイライト機能を使い、要所だけ翻訳して効率よく読む
それでも、明細書全文を Google 翻訳にコピペして読み進めるのは、さすがに時間が掛かります。
そこで、特許検索ツールの中には、全文表示の際に、設定登録したキーワードをハイライトしてくれる機能をサポートしているツールがあります。
今回は、JP-NETのハイライト・バー機能を使って、ハイライトされた要所だけをGoogle翻訳で翻訳して拾い読みできたので、サクサクと読み進むことができました。とても便利になったものです。
ここまで読んでいただき、どうも有難うございました。
是非、また、当ブログを読んでいただきますよう、よろしくお願いします。